「剣と大砲」の物語

Tale of Rose Knight―ばら物語〈Vol.1〉

　近年において、吉原昌宏氏と並ぶ戦記物の第一人者と言える滝沢氏ですが、明治初期の北海道を舞台とする『ガンズ＆ブレイズ』のように、戦記物の枠にとらわれない作品も描いていらっしゃいます。この『ばら物語』も１６世紀イタリア北部を舞台とする歴史アクション物で、掲載誌が模型誌の「モデルグラフィックス」なのが不思議な作品です。
　この歴史アクション物というジャンルは、実は『ヴィンランド・サガ』など、有力なライバルもあるのですが、そこはさすが滝沢氏、戦闘描写のマニアックさは群を抜いていると思います。さらに、話が進むにつれ女性キャラクターがドンドン魅力的になっているのに驚かされました。男性キャラがオッサンしかいないのも、（自分がオッサンなだけに）私的には実にいいですな〜。