kiyoshi-sawano’s blog

沢野清です。 趣味はラクガキです。コントーション(軟体芸)的なものをよく描いてます。

「アダルトの日」

ググってみたら今日1月15日は「アダルトの日」だそうで。「その由来は昭和22年日本初のヌードショーがである『額縁ショー』が開演された日」だからという事になっているようですが、色々不可思議な点が。そもそも誰が決めたのかよく分からない。

額縁ショー」が日本のストリップショーの始まりと言われているのは確かなようで、井上ひさし/こまつ座編著の「浅草フランス座の時代」にその経緯等の記事がある。

額縁ショー」とは大きな額縁の中で女性が乳房を露わにして立って、世界名画全集の中の「裸体画」再現するというもので、当時の警視庁の規制に適合させるための工夫だった。この額縁ショーが新宿帝都座5階劇場で最初に演じられ大人気を博したのは、ネットの記事の通りだが、別に1月15日が初日ではなかった。

額縁ショーは帝都座5階劇場が昭和22年1月1日から新規オープンするにあたっての開場公演の演目で、当然元旦から演じられていた。ちなみに1月15日は公演の千秋楽であった。
て、ことは以前1月15日が「成人の日」であった事に引っかけて誰かが「アダルトの日」と洒落て言い出したのではと類推されるである。

(ちなみに、当時は米軍統治下にあったため演劇やショーにはGHQの検閲が有ったため、残っている額縁ショーの台本にもGHQ承認のゴム印と担当者のサインがされているとのことで、実に時代を感じさせるエピソードである。)

それにしても「アダルトの日」が決まった経緯は、ネットをちょっと調べただけではよく分からない。
「ストリップショー」がいわゆる「アダルト」なものの代表なことが前提にあったり、成人の日が1999年(平成11年)までだったりすることを考えると、言い出されたはかなり前、場合によっては昭和の頃だったのかもしれない。
そして、事実を一応ふまえて由来をでっち上げているあたり、それなりの知識と影響力とエスプリの有る方が言い出しっぺだったのでは、と思うのです。

・・・とまあ以上、コントーションの歴史を調べるにあたり入手した本に載っていた記事などから書いてみました。なお文中の誤り等の責は私にございます。

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